梁山伯と祝英台 (★★★★★)

画像梁山伯與祝英台
The Love Eterne
1962年/香港

【監督】
 ◆李翰祥(リー・ハンシャン)
【脚本】
 ◆李翰祥(リー・ハンシャン)
【出演】
 ◆樂蒂(ベティ・ロッ・タイ)
 ◆凌波(アイヴィ・リン・ポー)
 ◆任潔(ヤム・キッ)
 ◆李昆(レイ・クワン)
 ◆陳燕燕(チャン・インイン)
 ◆高寶樹(コウ・ボウシュ)
 ◆歐陽莎菲(アウヨン・サーフェイ)
 ◆井淼(チン・ミウ)
 ◆楊志卿(ヨン・チーヒン)
 ◆關山(クワン・サン)
 ◆丁寧(グレース・ティン・ニン)
 ◆李香君(レイ・ヒョンクワン)
 ◆黄曼(ウォン・マン)

 とびうめ国文祭の一環として行われた“アジア映画の祭典・日本・香港映画交流の現場”での上映にて初めての鑑賞。“黄梅調”初体験となりました。
 
 これは衝撃でした。黄梅調と言われるジャンル、簡単に言うと中華風ミュージカルなのですが、今まで体験したことのない世界にあっけなく心を奪われてしまいました。そんな自分にとって122分という上映時間は短か過ぎる程。
 終盤から悲劇に転じるので最後の最後まで楽しいという訳にはいきませんが、そこに至るまでの心地良さはまさに極上。存分に酔いしれることが出来ました。

 当然、ショウブラザーズ作品であるからして豪華なセットも見所の一つ。蔡蘭曰く「360°パンも問題ない」程に作りこまれたセット、更に時代考証や調度品に異常に凝るという李翰祥監督のスタイルが相まって素晴らしい効果をあげています。加えて撮影には西本正、特撮には円谷英二が参加し、最良の港日コラボを実現しています。

 今になって観るとテンポが遅さや、くどさが気になったりするかも知れませんが、昔の作品を観る時にはそのまま現代の感覚で捉えるより、当時の観客になったつもりで、他に娯楽が無かった時代に観客は何を映画に求めていたのかなんてことに思いを馳せつつ臨んでみれば絶対に楽しめるはず。
 他の作品に使うはずだった招待券を、もう一度この作品を観るために使ってしまうほど気に入ってしまいました。この作品をスクリーンで観られたことは何にも代え難い素晴らしい体験だったと思います。

 日本でのショウブラザーズ作品のDVDリリースは終了してしまったようですが、結局この作品が発売されることはありませんでした。これは信じられないし、許し難いことであります。香港映画史を語る時、絶対に外せない金字塔的名作なのに…。
 日本の映画ファンには黄梅調作品など楽しめなかろうという判断なのでしょうか? 

(福岡市総合図書館映像ホール/★★★★★)

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